①カルシウム
②マグネシウム
③カリウム
④ナトリウム
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正解は、①「カルシウム」です。
血液中のカルシウム量が極度に低下すると「テタニー」と呼ばれる状態になり、全身の筋肉が硬直・痙攣をおこします。呼吸筋や咽頭筋が痙攣すると、呼吸不全や嚥下障害がおこります。
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「抗栄養素に注意!」
低カルシウム血症になるのは食事のカルシウム不足のせいではなく、何か別の疾患があると考えられます。カルシウムは骨にたっぷりと貯蔵されているので、通常は不足することはないのです。
にもかかわらず低カルシウム血症になるのは、過呼吸によってアルカローシス(※1)になることや、副甲状腺の機能低下によるパラソルモンの分泌不全、あるいは腎臓障害によるミネラル類の過剰排泄などといったことが考えられます。
パラソルモンは、血中のカルシウムが少なくなると骨からカルシウムを溶かし出して、血中のカルシウム濃度を高めるホルモンです。
また、「フィチン酸」が多い食事を長く続けたり、胃酸の分泌が少なくなったりすると、ミネラルの吸収率が低下してミネラル不足になり、テタニーになる恐れもあります。
フィチン酸は、玄米や大豆に多く含まれる抗栄養素で、カルシウムやマグネシウム、鉄や亜鉛などといったミネラルと吸着して排泄させてしまいます。フィチン酸とミネラルとの吸着力は、胃酸が減少するほど強くなります。つまり、胃酸の分泌が少ない人ほどミネラルの吸収率が低くなり、ミネラル不足になりやすくなるのです。
※1 アルカローシス:体液がアルカリ性に傾いた状態になること。酸性に傾くことをアシドーシスという。