①鉄分の不足
②動物性食品の不足
③葉酸の不足
④胃の全摘出
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正解は、①です。「鉄分の不足」というのは正しくありません。
悪性貧血は、ビタミンB12の不足による貧血です。ビタミンB12は、動物性の食品に含まれていますが、植物性の食品には含まれていません。
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「その貧血、悪性貧血ではないですか?」
悪性貧血は、ビタミンB12または葉酸の不足によっておこる貧血です。ビタミンB12や葉酸が不足すると、骨髄の造血プロセスの細胞分裂・増殖がうまく進まず、途中で死滅してしまいます。すると骨髄中には、赤血球にはなれなかった前段階の赤芽球(巨赤芽球)がたくさん溜まってきます。そのため「巨赤芽球性貧血」ともいわれます。
ビタミンB12が不足する原因は、大きく分けて2つあります。一つは、菜食によって動物性食品を摂らない食事です。
もう一つは、ビタミンB12の吸収障害です。ビタミンB12の吸収には胃にある内因子が必要です。そのため胃を全摘出した場合、内因子が分泌されないので、手術後3~7年経ってから悪性貧血がおこります。この場合、ビタミン剤で補給しても吸収されませんから、筋肉注射で補うしかありません。
ビタミンB12は造血(赤芽球生成)のほか、上皮細胞、胃粘膜、神経細胞の成長にも関係しているため、悪性貧血になると舌の痛み(舌炎)、萎縮性胃炎、知覚障害なども生じます。
ベジタリアンが一般的な貧血症状に加えて、舌の痛みや胃炎などの症状が出たら、悪性貧血を疑ってみるべきでしょう。
ちなみに「一般的な貧血症状」には、次のようなものがあります。
疲れやすい・だるい・めまい・動悸・息切れ・眠気・吐き気・胃痛
頭痛・頭重・肩コリ・顔色が悪い・食べ物が飲み込みにくい・口の端が切れる
舌の表面がツルツル・酸味がしみる・爪がスプーン状になる・爪が割れやすい
抜け毛や枝毛が多い・肌がカサカサする